変動金利も上がる!?住宅ローン
2023年10月31日、日銀は長期金利の上限を「1%」から「1%をめど」に修正することを発表。1%を超える金利上昇を容認したことを示しました。金利上昇で気になるのが住宅ローンへの影響です。 長期金利の上限を0.5%から1%に引き上げた7月以降、メガバンクを中心に住宅ローン「固定金利10年」の金利引き上げが続いています。短期金利が影響する「変動金利型」の金利は各行据え置きとなっていますが、変動金利の金利上昇もそう遠くない未来に訪れると予想されています。 住宅ローン利用者のうち約7割を占める変動金利型を選択した世帯がいまいちど確認しておきたい変動金利型の特徴やリスクについて見ていきましょう。
住宅ローン利用者の約7割が「変動金利型」を選択
住宅ローンの金利タイプは大きく以下の3種類に分類されます。 ・全期間固定型 ・変動金利型 ・固定金利期間選択型 このうち、最も利用者が多いのが「変動金利型」です。住宅金融支援機構の調査によると、住宅ローン利用者の約7割が変動金利型を選択しています。 ◆住宅ローン 利用した金利タイプ◆ ・2021年4月調査:全期間固定型11.2%・固定金利期間選択型20.7%・変動金利型:68.1% ・2022年4月調査:全期間固定型8.9%・固定金利期間選択型17.3%・変動金利型:73.9% ・2023年4月調査:全期間固定型9.3%・固定金利期間選択型18.3%・変動金利型:72.3% 変動金利型は、3つの金利タイプの中で当初の金利が最も低く設定されています。 借入額が大きければ、全期間固定型と変動金利型では月々の返済額が数万円違ってくるケースもあります。 長らく超低金利が続く中では、変動金利型を選択する心理も十分に理解できるでしょう。
住宅ローン「変動金利型」の金利が1%・2%上がったら返済額はいくら増える?
住宅ローン「変動金利型」の金利が今後上昇した場合、毎月の返済額はどれくらい増えるのでしょうか。 金利が1%上昇した場合と2%上昇した場合でシミュレーションしてみます。 例)借入金額3000万円、借入期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし ・《変動金利型(借入金利0.345%)》毎月の返済額:7万5838円 ・《金利が1%上昇した場合(借入金利1.345%)》毎月の返済額:8万9594円(月額1万3756円UP・年間16万5072円UP) ・《金利が2%上昇した場合(借入金利2.345%)》毎月の返済額:10万4772円(月額2万8934円UP・年間34万7208円UP) 変動金利が現行の水準から1%上昇した場合は、毎月の負担が約1万4000円増えます。2%上昇した場合には、毎月約3万円弱の負担増となります。 いまの手取り収入からの返済比率によって「負担感」は異なりますので、3万円程度の増額であれば許容範囲内という世帯もあるでしょう。一方で、少々無理をして借入を行った世帯では、月額1万4000円もの負担増が家計に大きく影響するかもしれません。 なお、住宅ローンの変動金利が上昇したからといって、翌月から急に返済額が増えることはありません。負担額が25%以上増えないルールもあります。(※金融機関により異なる) こうした安全措置がとられているものの、別のリスクが発生する可能性も。
引用:YAHOOニュース(LIMO)より
竹中